会長挨拶

会長 中村裕之ご挨拶

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 いしかわ健康省エネ住宅推進協議会を代表して一言、ご挨拶申し上げます。
 昨今の超高齢社会を迎え、健康寿命延伸への対応が社会的に求められている中、住宅分野でも健康で安全かつ省エネ住宅が注目されています。高血圧や糖尿病、脂質異常症など動脈硬化が進行した高齢者では、血圧の上昇による心筋梗塞、脳梗塞や脳出血などの危険性が増大します。その血圧の上昇に大きく関係するのが住宅の構造です。冬季屋内の温度差を原因とする健康障害をヒートショックと呼びますが、住宅における断熱性の欠如は家屋内の温度差をもたらし、大きな血圧変動、そのためヒートショックによる心筋梗塞、脳梗塞や脳出血のため急死することになってしまいます。たとえ一命を取りとめたとしても、寝たきりなど介護の状態になることは、健康寿命延伸を目的とするわが国の健康政策上、最も避けたい事態ですし、個々人のQOLにとっても不幸なことです。また住宅の断熱化を推し進め、個々人が健康になることは、同時に省エネルギー性の向上にもつながり、地球環境の健全化ももたらすことにもなります。
 以上の趣旨の上、いしかわ健康省エネ住宅推進協議会は、わが国民の健康と、地球環境の健全化の推進のために、断熱化による省エネ住宅の促進を図ることを目的に設置されました。
 また健康性への影響は高齢者のヒートショックだけではなく、赤ちゃんから成人まで、咳・のどや肺などの呼吸器疾患や、気管支喘息などの様々なアレルギーの発症が断熱化された上で、さらに換気システムを十分に取り入れた住宅では、著しく減少する可能性が高いことが示されてきています。これは、新築住宅によくみられる化学物質の乱用や、昨今、問題視されている黄砂やPM2.5による健康影響を予防するためです。
 このような省エネ住宅を推進するためには、建築学・医学の専門家や実務者に加えて、行政や教育関係者のご支援と連携も極めて重要になって参ります。こうした関係者の緊密な連携により、本協議会は住宅における健康・省エネの問題を国民全体で解決するという啓発活動と同時に、多くの科学的根拠を提出するための働きかけをする所存です。
 最後に、石川県らしい面も、取り入れることができたらと考えております。住宅の趣きや構造はもちろん、石川県らしく、里山・里海や様々な伝統工芸など、自然と文化に富んだ加賀・能登の特性を生かした「いしかわ健康省エネ住宅推進」ができればと考えております。今後とも、関係各界のご理解とご支援を心よりお願いするとともに、石川県民がますます健康で快適な暮らしができることを切に望む次第でございます。

いしかわ健康省エネ住宅推進協議会長 中村裕之
(金沢大学医薬保健学医学系環境生態医学・公衆衛生学教授)

平成26年12月